若年性アルツハイマー介護日記
看護師さんが、二人だけになれる、
食堂に、通してくれた。
中では、作業療法士の方が、
机の上に、山になっていた、
サンタクロースの衣装を、片づけていた。
今日は、クリスマス会があったんです。
ミニコンサートもあって、
皆さんで、歌も歌いました。
そうですか。
それは、楽しそうでしたね。
どうだった?
楽しかった?
うん。
あまり覚えていないようだ。
コンサートは、楽しまれていましたけど、
皆さんで、サンタクロースの服を着る時は、
いやがって、着てもらえませんでした。
そうですか。
多分、機嫌悪くなって、抵抗したのだろう。
机の上には、片づけようとうしている、
サンタの衣装がある。
もうすぐ、クリスマスだよ。
ほら、着てみよう。
かわいいぞ〜
花子さんに、
赤い上着の、袖を通した。
ニコニコしていた。
いいですね〜
では、これもかぶりましょう。
帽子を取り出してくれた。
さっき、写真を撮れなかったので、
撮りましょうか。
ナースステーションに行き、
カメラを持ってきてくれた。
患者さんたちの、手作りのソリと、
デコレーションケーキを横にして、
記念撮影。
それが、これです。
服と帽子は、100円ショップ。
あとは、すべて、手作り。
作業療法士の方と、しばらく話をした。
ソリの紐は、上手に、三つ編みにされている。
ケーキのデコレーションも、
紙を丸めて、かわいく、飾りつけ。
病院には、デイケアも併設されているので、
その方たちが作ったのだと思った。
ところが、花子さんと同じ病棟に
入院している方たちが
手分けをして、作ったそうだ。
出来栄えの見事さに、驚かされる。
そんな、細かい仕事が、出来るなんて。
入院している、年配の方は、
手が覚えているので、
上手に、紐を編むそうだ。
1月に貼りだす、龍の織物を見せてもらった。
見事な作品に、びっくりしてしまった。
(来月、貼り出されたら、写真を載せます)
いつも、デイルームでは、
声をはりあげたり、落ち着かない様子の、
方達だ。
僕は何度も、そして多くの人が言ってるが、
認知症になったからと言って、
何もできなくなるわけじゃない。
記憶と、生活に障害が出ているだけで、
出来る可能性は、たくさん残されている。
花子さんは、園芸クラブに入っているそうだ。
編み物や、工作は苦手だが、
植物を育てるのは、好きだ。
今、球根を植えて、春に芽を出すのを、
楽しみにしているらしい。
久しぶりの、晩御飯。
写真は、たくさんたまっているが、
日記が、追いつかない。
花子さんは、
八宝菜定食。
ご飯にのせて、中華丼にした。
僕は、
なんと!
松葉ガニ。
星子さんの伯父様が、
送ってくれたのを、
おすそ分け。
贅沢に、一人で、一杯食べた。
足には、松葉ガニの水揚げ港、
津居山港の、青色のタグがついている。
生きている状態だったので、
美味さを逃さないように、
蒸してみた。
二匹もらったので、
蒸して一杯は、
両親へ。
贅沢でした。
(蟹の単位は、生きてるときは、「匹」で、
調理されると、「杯」だそうな )
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