2012年4月11日水曜日

おじさん通信


 今、旬(シュン)の食べ物と言えば筍(たけのこ)ですね。うんちくネタを探している時ふとテレビの料理番組で筍(たけのこ)料理をやっていました。そこでおじさんも好物ですので取り上げました。尚、4月17日のテレビ朝日、食彩の王国でもとりあげていますが、それを見る前に書いています。ですから、真似したと思わないで下さいね。(独自取材です)

◆はじめに、旬と筍について

★旬とは?  
 ☆旬(じゅん)と読むと暦的には日、週(7日)、旬(10日)、月(28日〜31日)、年(365日)...の単位の中の一つで、月の内の上旬、中旬、下旬と言うように約10日を言います。これは前置きです。
 ☆旬(しゅん)と読む時は、1年にたった10日間、野菜や果物、魚介類など、今が一番おいしい時期をいいます。現在は厳密に10日と言うわけではなくもう少し広がった感じでいわれていますが、その食材が最もおいしい時期を言っています。

★筍(たけのこ)と言う字の由来
 筍は春の旬(しゅん)の代名詞みたいになっていますが、読んで字のごとく竹冠に旬と書いて「たけのこ」と読ませます。
 その由来は、筍は成長が速く、約10日間(一旬)で、竹に成長するので、そこから来たと言われています。

●おじさんは竹の旬(しゅん)という意味に捉え、竹と言う植物がおいしく食べられるのはたった10日間(しゅん)しかなくその期間の竹の若芽を竹の子と言い「筍」という字をあてた。という意味に解釈していましたがどうやら違うようですね。おいしい期間が10日というより「タケノコ」である期間(筍の命)が10日ぐらいしかないからという意味からきたというほうが主流みたいです。(どちらにしても竹と10日が関係していますが)

◆たけのこ(筍、竹の子)

★「たけのこ」とは
 「たけのこ」とは竹の若芽。英語では"a bamboo sprout"。 スプラウトというのはもやしや貝割れ大根、最近スーパーなどでよく見かけるようになったのはブロッコリーの芽や蕎麦の芽、ようは植物の芽のこと。だからバンブー・スプラウトは竹の芽。


カエデの木の移植ショック

★竹はイネ科の植物
 竹がイネ科とは意外ですね。(あまりに見た目違うのでタケ科とする説もある、イネ科のタケ亜科とする学者もいる)
 竹は暖かい気候を好み、南方ほど種類も多く大型の品種が多くなっています。地上に出ている竹は地中を横に走る地下茎から次々と出てくる竿(桿)の部分です。 この竹の芽にあたるのが筍で、食べられるのは筍がまだ地中にあるもの(孟宗竹)か、 地表に出たばかりのもの(淡竹、真竹等)で、土壌が柔らかいほど筍も柔らかいものができるそうです。
 筍の成長は猛烈に早く、1日で1m以上も伸びることがあります。名前の由来も一旬(10日)で成長しきってしまうところからきています。(上述)
 竹の寿命は百年以上で、何十年に一回か花を付けるというのはよく聞きますね。

★竹の原産地
 竹・笹類全体の原産地は南西アジアからヨーロッパにかけてと言われていますが、 日本で食用にされる孟宗竹、寒山竹は中国原産。真竹、淡竹は中国原産と日本原産の2つの説があります。

★筍の種類と旬
 ☆孟宗竹(もうそうちく)−マダケ属、関東で売られている筍は、ほとんどがこの孟宗竹の筍です。太く柔らかく、 香りもいい。 中国江南地方の原産で日本に移植されたのは意外に新しく、1736年に琉球経由で薩摩に移植されたという説が有力です。
 2月下旬に九州で出始め、5月下旬に北限の東北南部に達します。 京都産が有名ですね。京都では地表にワラ敷き、土を盛って柔らかい筍を作る工夫をしているそうです。鹿児島のも有名らしいですね。  

 ☆真竹(まだけ)−マダケ属、日本に古くからあった竹。筍が出てくるのは一番遅く7月です。ややあくが強く、苦みもありますが、味もあると言われています。(これはおじさんの四国瀬戸内の田舎に生えておりよく食べたが、湯がかないとダメ、次の淡竹(ハチク)より美味くない)

 ☆淡竹(はちく)−マダケ属、九州、関西近辺に多い。皮の色は赤紫で先端が淡い緑色の美しい筍。 成長した竹も粉をふいた淡い緑で大変美しい。すこし固めだがアクが少なく、味も淡白(味つけ自由)。地上に出てから収穫されます。5月が旬。(これもおじさんの田舎に生えており、湯がかなくても食べられ、これは実に美味しい)

 ☆根曲がり竹−千島笹(ちしまざさ)とも言います。ササ属。山陰・東北・北海道で人気。小型で細い。「姫竹」と呼ばれることもあります。水煮で出回っています。硬めで筋張っていて、苦みもあくも強い筍です。旬は6月。(これはおじさんは水煮しか食べたことない)

 ☆寒山竹(かんざんちく)−ササ属。大名竹(大明竹)とも呼ばれます。西南日本に広く分布していますが、 特に九州南部でよく食べられています。孟宗竹よりもおいしいそうです(鹿児島の友達)。7月〜8月に出回ります。(これも皮付きを買って食べた事がありません)


どのようにミニ温室を構築する

 おじさんは個人的には淡竹が一番好きです(京都の孟宗チクの掘りたてのを食べてから言え!という声が聞こえてきそうです、一度本物を食べないとね(~_~;))

●孟宗竹、真竹、淡竹が「日本三大有用竹」と言われている。(ミニうんちく)

●余談:竹と笹の違い
 我が国では、竹類を「竹」と「笹」に分けて呼ぶのが一般的ですが、われわれ一般人にとって「竹」と「笹」はどう違うのかわかりにくいですね。学者間でもかなり見解が異なります。その中で素人にわかりやすい、室井綽博士の説を紹介すると「地下茎があって稈(竹の茎のこと)が散生し、筍は生長後、竹の皮が脱落するものを『竹』、竹の皮が腐るまで竹稈に付着しているものを『笹』といいます」
 参考:→ 


◆筍の栄養成分と体に良い事

★栄養成分
 ☆特徴的なのは「チロシン」というアミノ酸が大量に含まれていることです。筍をゆでた時に出てくる白い成分はチロシンです。チロシンは芳香族アミノ酸で、 同じ芳香族の必須アミノ酸のフェニルアラニンから合成されるので必須アミノ酸とは言われませんが大事な栄養素です。
チロシンは水に溶けにくいので白い粉として現れやすく、納豆、味噌、チーズなどでも表面に白い粉として現れる事があります。(食べても全く問題ないそうですがおじさんは見た目いやで洗い流していました(~_~;))
 ☆また、筍にはチロシン以外にも豊富なたんぱく質と、ビタミンB1、B2、ミネラルが含まれています。
 ☆あの、独特のうまみ成分は、グルタミン酸やチロシン、アスパラギン酸などのアミノ酸によるものです。
 ☆そして、えぐみのもとはホモゲンチジン酸や蓚酸(しゅうさん)です。

★筍の効用
☆大腸がんの予防や便秘の改善
 筍に含まれる、豊富な食物繊維は、便秘の予防・改善だけでなく、大腸がんの予防やコレステロールの吸収を抑え、体外に排出してくれると言われています。

☆ダイエットに!
 食物繊維が多く、便秘の予防や解消、しかも低カロリーなたけのこは、ダイエットに最適!

☆疲労回復
 うまみ成分の一つであるアスパラギン酸は、最近注目されている、グリーンアスパラガスなどにも含まれる成分で、疲労回復に効果があるといわれています。


どのように池の水の機能を構築する
●おじさんの経験から
 胃の弱い人が食べ過ぎると(特に根っこの硬い所)消化不良を起こしやすいですよ。食べ過ぎには注意!(なんでもそうだけど(^.^))

◆調理法(湯がき方中心に)

 筍は採ってから時間がたつほどアクが強くなりますので、買ったらできるだけ早く調理しましょう。 アクを抜くために米ぬかと赤唐辛子(2〜3本)を入れて下ゆでする(湯がくという)のが一般的。米ぬかが無い場合は米のとぎ汁でゆでます。

 ☆小さな筍で、採れて1日以内ならほとんどアクが無いので、真水でゆでるだけでも十分です。淡竹(はちく)も米ぬかでアク抜きしなくてもいいのはもちろん、淡竹は湯でなくてもいきなり煮てもいい。

 ☆筍の皮の先端を斜めに切り落とし、皮に縦に切れ目を入れて水から一時間以上ゆでます。ゆであがったらそのまま冷まします。

 ☆採れた当日の筍が手に入った場合は焼き筍が美味。 皮ごとアルミホイルでくるんでオーブンで焼きます。直系が10cm程度の小型のもので、250度30分程度。 また、一度ゆでた筍も、焼いて焦げ目をつけると別の味わいが出ます。

 ☆その他定番の「筍ご飯」やワカメと煮る「若竹煮」、鰹節をまぶした「土佐煮」、山椒の葉っぱで「木の芽合え」...料理の方法については別途みなさんで調べてください。

 ☆筍の湯がき方についてはここを参照↓
  


●余談 ミニうんちく
★湯がく時 なぜ、ぬか? なぜ、皮付き?
  湯がく時ぬかを使う理由は、ぬかに含まれるカルシウムと、筍のえぐみ成分が結合して、えぐみが中和されます。
  また皮付きのまま茹でるのは皮にもアクを抜く作用があるからです。
★なぜ、ゆで汁の中で冷ますの?
 すぐに水に移すと、筍の身が縮んだり、割れたりします。またゆで汁につけている間に、さらにアクが抜けます。
★茹でた後の筍の保存方法は?
 密封容器に入れて、水につけて保存し、毎日、水を取り替えましょう。
★なぜ若竹?(ワカメと相性が良いか)
 若竹汁や若竹煮など、わかめと一緒に調理されるのも、わかめがカルシウムが多く、えぐみを中和してくれるからです。

◆筍の選び方
 旬に出まわる皮付きの筍のうまそうなやつの選び方をコーチしましょう。以下は孟宗竹の選び方アドバイスです。

★みずみずしく艶があり、ふっくらと重量感のある「釣鐘型」がいい!
 ☆筍は鮮度が命。切り口が茶色くなっているものは時間が経っています。切り口がみずみずしく、皮に艶があるものを選びましょう。
 ☆穂先が緑色になり、皮がこげ茶色になっていたら、既に地上に顔を出していた証拠。育ちすぎで、えぐみが強くなっています。穂先が黄色く、皮も薄茶色のものが若い筍です。
 ☆見た目よりも軽いものは水分が失われています。ずっしりと重いものが新鮮です。
 ☆孟宗竹は、全体にフックラと太めで、根元よりも中間部の方がふくらんでいる「釣鐘型」の方が、アクが少なく根元まで柔らかくおいしい筍。
 ☆根元の粒々が小さくて少ないものがやわらかいものです。
 ☆節目の間隔が狭いものがいい


●釣鐘型のものを雌筍、細めの三角錐(さんかくすい)のものを雄筍と呼ぶ事もありますが、生物としての雄・雌とは関係ありません。(釣鐘型というとやはり女性をイメージしますよね(^.^))

●雑学的うんちく(ミニうんちく)●
★孟宗竹の名前の由来について
 孟宗は昔の中国、呉の人物。病気の母親が冬に筍が食べたいと言うので、雪の積もる竹林を掘ったところ、地中から筍が出てきたという孝行話から命名されたと言います。筍の中で最も早く、 まだ雪が残るうちから出てくるのが孟宗竹です。
★神話の時代から筍はあった!古事記に載っている話
 「イザナギの尊は、黄泉の国から逃げ帰る時に黄泉醜女(よもつしこめ)に追われました。その時に髪に刺してあった櫛(くし)を投げつけたところ、その櫛が筍になり、黄泉醜女がそれを引き抜いて食べている間に逃げました」ということです。
筍は古来から日本人の大好物であったようですね。(^.^)


◆筍又は竹に関する熟語,ことわざ等の慣用句

★破竹(はちく)の勢い
 破竹(はちく)の勢いとは 竹は縦に一筋割れ目を入れると、次々に割れていくところから、猛烈な勢いで進むこと。また、勢いが盛んで抑え難いこと。
 注)破竹(ハチク)と言う竹(竹の子)が勢いよく伸びるからではない。竹の種類のハチクは淡竹。

★筍生活(たけのこせいかつ)
 筍生活とは 筍の皮を一枚ずつ剥ぐように、衣類やその他の持ち物を少しずつ売って生活費に当て、どうにか食い繋(つな)いでいるような暮らし。
 特に、第二次世界大戦直後の窮乏生活の状態をいう。(これからこうならないことを願いたいですね)

★雨後の筍(うごのたけのこ)
 雨が降った後には、筍が続々と生えるというところから、物事が次々に現われたり起こったりすることの喩え。

★筍(たけのこ)医者
 下手な医者を藪医者というが、それにも至らない、技術が下手で未熟な若い医者のこと。藪医者よりも劣る医者のこと。

★竹を割ったよう
 竹を縦に割ると、真っ直ぐに割れるところから、人の性質がさっぱりしていて、蟠(わだかま)りがないこと。素直で、悪いことができない性格。気性に陰険さや曲がったところがないこと。

★薮蛇(やぶへび)
 余計なことをして、却(かえ)って悪い結果を招く。 
  (類) 藪を突付いて蛇を出す

 参考サイト
 
 



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